Z世代に伝わらない…と悩むあなたへ|育て方・伝え方のコツとは?

働き方・キャリア

“最近の若者”じゃなく、“今の時代”との向き合い方を。
指導力より、共感力が求められる時代──あなたの伝え方、変えてみませんか?

  1. ✍️【第1章】伝わらない、育たない。そんな時代に立たされている上司たちへ
    1. 「怒らないリーダー」だった私
    2. 社長に言われた、「怒らないと伝わらない」
    3. 表では輝いていた職場、裏では…
    4. そして今──Z世代が育つ時代に変わった
  2. ✍️【第2章】伝えた“つもり”が通じない──Z世代の価値観と受け取り方
    1. 「空気を読む」は、当たり前じゃない
    2. 「なぜそれをやるのか?」が重要な時代
    3. 無気力に見えて、実は“受け止めきれないだけ”
    4. “伝える側”のアップデートが求められている
  3. ✍️【第3章】「怒らない育て方」は、成立するのか?
    1. 怒らない私に、社長は怒っていた
    2. 暴言と暴力の中で、それでも変わらなかったもの
    3. 怒らないことで育つ“信頼”という土台
    4. 叱らない=甘い、ではない
    5. 部下は「厳しさ」より「一貫性」を見ている
  4. ✍️【第4章】Z世代が安心して“伸びる”ための環境づくり
    1. 「怒られない」ことが“自信”を育てる
    2. フィードバックは「短く・具体的・早めに」
    3. 「正しいこと」より「伝わること」を意識する
    4. 小さな「できた」を、一緒に喜ぶ
    5. 「怖くない職場」が、実は最強
  5. ✍️【第5章】「伝わった」と感じた瞬間が、人を変えていく
    1. 言葉じゃなく「空気」で届くこともある
    2. 指導とは、「信じる」ことだと思う
    3. 正論では動かない、でも“信頼”には応えてくれる
    4. 経験から言えること
  6. ✍️【第6章】変わるのは「相手」じゃなく、「関わり方」
    1. 教えるより、寄り添うことから
    2. 信じて、手放さないこと
    3. 誰にでもできる“関わり方のアップデート”
    4. あなたのやさしさは、きっと誰かの支えになる
      1. 📘 Z世代と向き合うあなたに届けたい、学びのヒント
  7. さいごに

✍️【第1章】伝わらない、育たない。そんな時代に立たされている上司たちへ


「最近の若い子って、何考えてるか分からない」
「言っても響かないし、注意したら辞めていく」

そう感じている上司や先輩が、今とても増えています。
現場をまとめる立場にいながら、「どう関わればいいか分からない」と戸惑い、
時に孤独を感じている人も多いのではないでしょうか。


「怒らないリーダー」だった私

私は21歳のとき、飲食店の立ち上げにオープニングメンバーとして参加し、
1ヶ月後には料理長として9年間、その店を支えてきました。

18歳から60代まで、幅広い世代のスタッフを教育する立場として、
多くの人たちと仕事を共にしてきました。

でも、私は“怒る”ことが苦手でした。
いえ、正確に言うと——「怒る必要性」をあまり感じていなかったんです。


もちろん、間違いや失敗があれば、放ってはおけません。
だけど私は、「怒って正す」のではなく、

  • なぜそうなったのか?
  • どうしたら防げたか?
  • 次にどう改善すればいいのか?

そうやって、一緒に整理して“フィードバック”していく方が大切だと思っていました。


社長に言われた、「怒らないと伝わらない」

当時の上司や経営陣からは、たびたびこう言われました。

「甘いんだよ」
「もっと厳しくしろ」
「叱らなきゃ部下は育たない」

けれど、私のやり方は“怒る”ではなく、“支える”でした。
言葉で理解してもらい、行動を少しずつ変えていく。
時間はかかるかもしれないけど、それが人を壊さずに育てる方法だと信じていました。


表では輝いていた職場、裏では…

実際、当時のお店は札幌すすきのという激戦区で、
飲食レビューサイトのランキングでも上位に入る評価をいただいていました。

でも——

その裏で、私以外のスタッフたちは、社長から
暴言や暴力を日常的に受けていたんです。

怒鳴る。殴る。蹴る。
それが「当たり前」のような空気の中で、
何人ものスタッフが心を病み、うつ病を発症している方もいました。


「怒ることが“正解”なのだろうか?」

あの頃、私はずっと心の中で問いかけていました。
確かに、強く叱ればその場は収まるかもしれない。
でも、信頼は残るでしょうか?成長は促せるでしょうか?


そして今──Z世代が育つ時代に変わった

今、職場にはZ世代と呼ばれる若い人たちが増えてきました。
彼らは“怒られること”に慣れていないわけではなく、
「なぜ怒られているのかが分からない」と感じやすい世代です。

曖昧な指示や、理不尽な上下関係の押し付けに、
「納得できない」と思ったら、静かにフェードアウトしてしまうこともあります。


だからこそ、今、私たち“育てる側”が変わらなくてはいけないのだと思うのです。


✍️【第2章】伝えた“つもり”が通じない──Z世代の価値観と受け取り方


Z世代という言葉、最近よく耳にするようになりました。
一般的には、1990年代後半〜2010年ごろに生まれた世代のことを指します。

彼らの多くは、生まれた時からスマホやSNSが身近にあり、
インターネットを通じて多様な価値観に触れて育っています。


「空気を読む」は、当たり前じゃない

昭和や平成初期の職場文化では、
「言われなくても察する」「見て覚える」「先輩の背中を見て学べ」が美徳とされてきました。

でも、Z世代にとってそれは「わかりにくい指示」です。

  • 何を求められているのか具体的に知りたい
  • なぜ怒られているのか説明してほしい
  • 評価基準を明確にしてほしい

そう感じている若手が多いんです。


「なぜそれをやるのか?」が重要な時代

Z世代は、「ただ言われたからやる」という行動よりも、
“理由”と“納得”を重視します。

「これ、やっといて」
「なんでですか?」
「…とりあえずいいからやって!」

↑こういうやりとりに違和感を持ちやすいのも、彼らの特徴。

理由がない=納得できない=モチベーションが湧かない
という構造を自然と持っていることが多いのです。


無気力に見えて、実は“受け止めきれないだけ”

上司からすると、「やる気がない」「反応が薄い」と思う場面も、
実はZ世代側が、情報量や感情を整理しきれずに“止まっている”だけ、というケースもあります。

これは、私が若手スタッフを指導していた時にもよく感じたことです。

たとえば、初めてのミスで落ち込んでいる子がいたとき、
「気にしなくていいよ、大丈夫」とだけ声をかけても、顔はずっと曇ったまま。


そこで私は、その子の横に座って、
「どこが不安だった?」
「どうしてそうなったか、一緒に振り返ってみようか」
と、一つずつ言葉にしていきました。

すると、少しずつ頷いて、「もう一回、やってみます」と言ってくれた。


“伝える側”のアップデートが求められている

私たちが慣れている「叱って伸ばす」「我慢して育てる」では、
今の若手に“届かない”時代になってきました。

これは甘やかすという意味ではなく、
相手に届く方法で伝える努力が、今の“指導力”として問われているのだと思います。


✍️【第3章】「怒らない育て方」は、成立するのか?


「優しすぎると、部下はナメてくる」
「叱らなきゃ伸びない」
「甘やかすな」

——この言葉、何度言われたか分かりません。

でも私はずっと疑問でした。
怒られて、心が折れそうになった人を何人も見てきたから。
そして、怒らなくても人は育つと、現場で何度も実感してきたからです。


怒らない私に、社長は怒っていた

私は、部下を「怒らない料理長」でした。

その理由はただひとつ。
怒ることに意味を感じなかったからです。

ミスをしたら、まずは本人に聞きます。

  • 「どうしてそうなったのか」
  • 「何が難しかったか」
  • 「今のやり方でやりづらかったところは?」

それを一緒に確認し、どう改善するかを考える。

すると多くの場合、
「次はこうしてみます」と、自分で次のアクションを見つけてくれるんです。


暴言と暴力の中で、それでも変わらなかったもの

そんな中、私のいた店舗では、
社長による暴言・暴力・圧力が日常的に存在していました。

スタッフは辞めていくか、心を病んでいく。
それでも私は、自分のやり方を変えませんでした。

なぜなら、私のチームに限って言えば——
怒らずに接したスタッフの方が、長く続き、成長していったから。


怒らないことで育つ“信頼”という土台

怒らないことで育まれるものがあります。
それは、「信頼」です。

ミスをしたとき、「大丈夫、もう一回やってみよう」
そう言われたことで、部下は「安心して動ける」ようになります。

怒られる前提で動くと、みんな**“間違わないこと”に集中してしまう。**
でも、怒られない前提なら、“挑戦すること”に目が向くんです。

これは、Z世代の若手にも確実に言えることだと思います。


叱らない=甘い、ではない

よくある誤解は、

「叱らない=許す・放置する」
「怒らない=何も言わない」

という考え方です。

でも実際はその逆。
怒らずに育てるには、「観察・対話・説明」の力が求められるんです。

私はその場しのぎの怒声より、
後で一緒に振り返りながら、具体的な改善策を提案するようにしてきました。

時間はかかる。
でも、ちゃんと“次につながる”んです。


部下は「厳しさ」より「一貫性」を見ている

「尊敬できる上司」「優しい上司」って言われたこともあります。
でも私は、**“甘やかす優しさ”じゃなくて、“逃げずに向き合う優しさ”**を意識していました。

怒らなくてもいい。
でも、指摘はする。
やるべきことは、きちんと伝える。

この一貫性があれば、
部下はちゃんと信頼してくれます。


✍️【第4章】Z世代が安心して“伸びる”ための環境づくり


Z世代の部下や新人と向き合っていると、
「やる気があるのか分からない」
「言っても反応が薄い」
そんなふうに思う瞬間があるかもしれません。

でも、実は彼らが求めているのは、**安心して話せる・試せる“土台”**です。
その環境さえ整っていれば、Z世代は自ら考え、行動し、驚くほど成長していきます。


「怒られない」ことが“自信”を育てる

私の経験でも、怒らずに関わった部下ほど、
小さな成功体験を重ねて、どんどん自分から動けるようになっていきました。

失敗しても、怒られない。
でも「次はこうしてみよう」とフィードバックはもらえる。

そんな職場では、**「自分の成長を自分で感じる力」**が育つんです。


フィードバックは「短く・具体的・早めに」

Z世代の多くは、日々SNSやチャットツールに慣れ親しんでいます。
彼らにとって心地よいコミュニケーションは、「タイムリーで、具体的で、柔らかいもの」。

だからこそ、こんな工夫が効果的です👇

  • ✅ 褒めるとき:「今のやり方、すごく丁寧だったね」
  • ✅ 伝えるとき:「この作業、次からはこうやってみようか」
  • ✅ 注意するとき:「さっきの件、確認不足だったかも。今度は一緒にチェックしよう」

「なんでこんなこともできないの?」ではなく、
「どうすれば一緒に解決できるか?」に目を向けること。

これが、Z世代には刺さります。


「正しいこと」より「伝わること」を意識する

ベテランの立場になればなるほど、
「それは違う」「昔はこうだった」と言いたくなる場面があります。

でも、それが“正しい”としても、
伝わらなければ、意味がない。

Z世代には、自分が納得したことしか本気になれない傾向があります。

だからこそ、「正論」をぶつけるよりも、
相手の気持ちや背景を聞いたうえで対話をすることが大切なんです。


小さな「できた」を、一緒に喜ぶ

「報連相できたね」
「今日は一人でやりきったね」
「前より声が出てたよ!」

そんな些細な成長を、一緒に喜ぶことが、彼らには何よりのモチベーションになります。


ある意味、Z世代はとても“繊細”です。
でもその分、環境や人を選べば、ものすごく伸びる世代でもあります。


「怖くない職場」が、実は最強

  • ミスしてもすぐ怒られない
  • 誰かがちゃんと見ていてくれる
  • 意見を言っても否定されない

この3つが揃った職場って、実はかなり強いです。
なぜなら、人が辞めずに育つから。

そしてそれは、Z世代だけに限らず、
どの世代にとっても働きやすい環境なんですよね。


✍️【第5章】「伝わった」と感じた瞬間が、人を変えていく


人を育てるって、本当にむずかしい。
どれだけ一生懸命に伝えても、すれ違ってしまうことがある。
「自分には向いてないのかな」と悩んだ夜も、何度もありました。


言葉じゃなく「空気」で届くこともある

ある日、ひとりのスタッフが、シフトに入ってすぐ泣き出したことがありました。
理由も分からず、ただ「今日は大丈夫?」とだけ声をかけると、
彼女は首を振って、「なんでもないです」と小さく答えました。

無理に聞き出すことはせず、
その日はなるべく負担を減らし、そっと見守るようにしました。

後日、その子からメッセージが届きました。

「何も言えなかったのに、気づいてくれてありがとうございました。
あの優しさに、救われました。」

このとき私は、
“怒らないこと”も、“声にしない配慮”も、ちゃんと伝わるんだと知りました。


指導とは、「信じる」ことだと思う

たとえ口調がやわらかくても、
「ちゃんと見ているよ」「任せているよ」という気持ちは、伝わります。

私は、部下のミスを叱るよりも、
その人の“成長する力”を信じることのほうが育成だと思っています。

それは、「信じて任せたあとに、手放さないこと」でもあります。


正論では動かない、でも“信頼”には応えてくれる

Z世代を育てる上で気づいたこと。
それは、「正しいこと」だけじゃ、人は動かないということです。

でも、
「自分のことをちゃんと見てくれてる」
「この人ならついていきたい」
そう感じたとき、彼らは一気に加速して成長していく。


経験から言えること

怒らず、支えながら育てる。
それは、簡単なことじゃありません。

でも、その選択をしてきた私は、今も後悔していません。

「伝わらない…」と感じるときこそ、
一歩踏み込んで、“違う伝え方”をしてみてほしいんです。

それが、

  • 目線を合わせることかもしれない
  • 小さな声かけかもしれない
  • 時には「なにかあった?」と聞くことかもしれない

正論ではなく、信頼でつながる職場は、
きっとこれからの時代にこそ必要とされていくはずです。


✍️【第6章】変わるのは「相手」じゃなく、「関わり方」


人を育てるって、難しい。
特に、自分とは価値観も育ってきた環境も違うZ世代と向き合うと、戸惑いは尽きません。

でも、だからこそ思うのです。

**変わるべきは「相手」じゃなく、「自分たちの関わり方」**なのではないかと。


教えるより、寄り添うことから

かつての私は、「どうして分かってくれないんだろう」と悩み、
「もっと強く言わなきゃダメなのかな」と迷ったこともありました。

でも、現場で何度も実感してきたのは——

「怒らない指導」には、ちゃんと意味がある。
そしてそれは、相手を甘やかすことではなく、
“信頼を育てる関わり方”そのものだったということです。


信じて、手放さないこと

Z世代は、意外と“見られていること”に敏感です。

  • 自分の努力に気づいてくれてるか
  • ミスしても、ちゃんと話を聞いてくれるか
  • 成長したことを、見てくれているか

それらにちゃんと応えてあげるだけで、彼らの表情は変わります。


誰にでもできる“関わり方のアップデート”

  • 叱る前に、一度だけ問いかける
  • 注意より、対話の時間をとる
  • 小さな成長を一緒に喜ぶ

これだけで、職場の空気も、人との関係性も、少しずつ変わっていきます。


あなたのやさしさは、きっと誰かの支えになる

怒ることより、支えること。
正すより、育てること。
そして、「こうでなきゃダメ」という思い込みから、少しだけ自由になること。

それができたとき、
あなたの言葉や関わり方は、ちゃんと“誰かの中で生き続ける”ものになるはずです。


📘 Z世代と向き合うあなたに届けたい、学びのヒント

「うまく伝わらない」「何を考えているのかわからない」と悩むとき、少し学び方を変えてみることで、関係がぐっと近づくこともあります。

SNSマーケティング講座

価値観のギャップに悩むのは、あなただけではありません。
知ること・学ぶことで、「伝わらなさ」が「伝わる」に変わっていきます。

さいごに

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

Z世代という言葉にとらわれすぎず、
「目の前のその人とどう関わるか」を考え続けるあなたは、
もうすでに“育てる力”を持っていると思います。

あなたの言葉は、きっと届いている。
だから、これからも自分の信じる関わり方を、大切にしていってください。


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